「 引越し vol 4.8/10 井戸水〜戦いの口開け」 アパート生活初めての朝。甲高い電子音の軽快なメロディに強引に起こされる。 f(−−;・・・ 朝に弱い私が絶対遅刻しないように選んだ新しい目覚まし時計・・・。 “メリーさんの羊”系の 元気はつらつ電子音メロディが 消すまで じゃんじゃん“演奏”されるヤツ・・。 たしかに・・起きるわ。こりゃあ・・。機能は充分だあね。。むかつくけど(それくらいじゃないと目覚めない私) 疲れが残る重たい頭の中に まだメリーさんの羊がぴょんぴょこ飛び回りながら 洗面所に行く。 はー・・・ 水・・・ 出ないね・・・ このアパートは井戸水なのだ。まだ未開の地である八街は水道が来てない所が多々ある。 ごく近くの実家は奇跡的に水道なんだが・・・。 入居手続きの際に、不動産屋から 最初のうち砂が出るのでジャンジャン流しておいてください とは言われていた。ので昨日は派手にジャンジャン流していた。 風呂場に行き浴槽を覗くと、底にたっぷりと砂だまりが出来ている。 あ、外で声がする。下の人かあ。 出てみると、井戸やと話してるところだった。とりあえず、今から応急処置をするらしい。 水は出るようになるけど砂も今日はまだ出るとのこと。 あーそーなんですかー・・・。 何なんだ何なんだ このアパートは・・ と疑惑&不安が残るまま、とにかく私は朝から仕事が入っているので出る支度をしなくちゃならないぞと。と、言っても水が出なければ、トイレにもいけないし顔も洗えないし、というわけで、息子と2人着替えだけして実家に向かった。つくづく、いっそ昨夜実家に寝たら良かったと思いつつ。 この日最後の仕事を終えたのは 九十九里海岸そばにて18:00過ぎ。 携帯に留守電が光る。不動産屋だ。 電話してみると、「明日井戸の隣に予備の井戸を掘るので、朝一時的に水が止まりますんで その後連絡です」とのことだった。仕事の後で、まだ頭の切り替えができてない私は、あーそうですかーわかりましたとその電話を切った。 が、片貝から八街までの40Kmを走行する間に、「?」が沢山浮かんできた。 はて?水、昨日も使えてないし、明日井戸工事?で、今日はアパートで風呂は入れんのかいな? はって〜?何か変・・何が変・・? 一番何がひっかかるのかアクセル踏みながら考えてみたら、不動産やは全く悪びれてなくて、一言も謝罪がなかったことなのだ。だってさ〜、昨日から入居する事になってて キチンと契約してて、ちゃんと前家賃も払ってるのに、その日から住める状況じゃない部屋だったわけでしょう〜?あの汗泥のなか、風呂すら入れず。実家が近いから良いものの、遠かったら、チビ連れで一体どうしたらよいか途方にくれてたわけでしょう?なのに、なんで? 徐々に頭が仕事師の私から プライベートモードに切り替わり、同時に怒りが憤然と湧いてきた。 でも、怒るとよけいに疲れが増すので、ちょっと頭を整理してみた。 うーん。別に故意なわけじゃない。でも、結果的には 契約した部屋環境では無い所に入居してるわけだから、その分の家賃は返金してもらい、改めてまともな生活が出来る状態になった日からの計算に修正してもらうことにいたしましょう。うん、そうだそうだ。この考えは理にかなっている。 運転しながら出来る話じゃないわと 考えて実家に到着すると、さっそく不動産屋の携帯に電話した。 出ない。なんだかな〜。と思ったら非通知でかかってきた。 「今電話しました〜?」と非常にめんどくさそう。 こちらの話を伝えようとする。 「もちろん御社もまさかこうなるとわかってのこととは 思ってませんけど 結果的には私は 普通の生活が出来る状態でない部屋に入居させられたということになりますのでー。やはりきちんと人が住めるかどうかの確認が出来てから初めて入居者を入れられるのが通常と思いますから」 と、今後水がきちんと使える確認がとれてから改めて入居日を設定して欲しいと淡々と伝えた。 もちろん、会社としての決済にかかわるでしょうから、貴方の一存じゃ決められないと思うから、その旨社長に伝えてからのお返事でかまいませんと付け加えて・・ が、途端に彼の声色がかわった。井戸やが悪いんだと一生懸命訴え始める。私は凄く頑張って仕事してる。延々とその話が続く。いかに大変だったか、いかに頑張ってるか、いかに仕事してるか・・・。 だ〜か〜ら〜そういうことじゃなくて〜と 私が切り返そうとすると、ぶつっと電話が切れる。 どうやら向こうの電波は相当わるい?か、非通知ということは自宅からかけてるから子機の調子でも悪いのかしら?5分待ってみる。ところがかかってこない。はー・・・。私の帰りを待っていた息子が構って欲しくてうろうろとしているのだが、ごめん、ママ大事な話、と言って 仕方なく携帯から又かける。かー・・向こうが悪くて私は御客様だったりするのに何で私が私の電話代でかけるんだろー?とぶつぶつ言いながらかけると、彼はかなり不機嫌そうに出た。そして更にさっきの続きで自分はいかに頑張っているかを繰り返す。 あーのー・・・(−−# 話が一向に要点をつかないことに苛立ちながら、とにかく 貴方に決断して欲しいと言ってる訳じゃないんだから、会社の上司に伝えてくださいよ というと、明日はそういえば水曜日で不動産やは休みですと言われた。あーそうねー・・じゃあ明後日の休み明けにでも連絡下さいというと、さっきまでの勢いはどこへやら、途端に歯切れが悪くなる。?と思って再度明後日に、と言うと 「実は明日から8日間夏期休暇なんです・・」と言うではないか・・・。?(・▽・;? はあああああ〜〜? 思わず あーっはっはっはっと、大笑いしてしまった。(目は笑ってないから傍目にはかなり怖い顔だったかも) 引越し当日水でない、翌日も出ない、で明日井戸やが工事するけど、自分たちは夏休みでーす♪ だと?(−−#・・。 ぢいやああ〜、どうやって確認するんですか?どおおやって、入居者が普通の生活できるかどうかを確認できるって言うんですかああ〜〜? ほとんど怒りで頭がショートしてきつつあるのを感じた。 だいたい、こんな状況にあって せめて明日から長期休暇に入るのですみませんとか何とか、予め連絡するのが普通でしょうがあああ〜!と言いたいのだが、あまりにも怒りすぎて上手く言葉にならない。 契約したらはいそれまーでーよー♪ちゃんちゃん♪なのかい〜!と怒鳴ってやればよかったけれど、実家だし、チビもそばにいるので、あまりぶっちぎれた発言が出来ない。 深呼吸して、「とにかくっ!」そいじゃあとにかく、その楽しい夏休みが終わったら即、社長と直接話させてもらいから、と伝えた。そしてようやく長い電話を切った。携帯で40分も話しちゃったよ。しかもほとんどおじさんが自分の頑張り度を強調する話を聞いてあげてただけだよ。ぶつぶつぶつぶつ。そして最後の最後まで、「迷惑をかけました」とか「申し訳ないです」とか、営業であれば当然の文句が出なかった。私もかつて営業畑を歩いていたが、営業ならしゃらしゃらっと当然の様に出てくるお決まりの謝罪の文句が なあぜ50過ぎであろうおじさんから一言もないんだろうか?営業ならなあぜ、お客から出てくるであろうクレームを先回りして 発言できないのであろうか?ペットボトルの水でも持ってきて「いやあすみません〜」と一言いって顔を出せば、100円で済む話じゃないのか?なんでなんで?どうして? 理解不能になったまま、心配する父母に一部始終話す気力も無く、大まかに説明しただけにした。昨日に続いて夕飯をいただき、風呂も実家で入った。はー。。大体水周りを一番自立したかったからの引越しだったのに、よりによってそれが駄目なんて・・・。 一息つくと、息子が今日はぼくここで寝ると言った。 「だって あそこは 何だか変なんだもの」 そーだねー・・ きっと まだ全然君の“もの”がないし、 全然片付いてないからじゃないかな? と言うと、しばらく考えた後、「うん、多分そうだと思う」 と答えた。 明日は休みで空けてあるので、明日片付けようかとも思ったが、明日は前からアンデルセン公園にいく約束をしていた。6月にアンデルセン公園で息子が焼き物教室に参加したときの器が 焼いてもらってあり、引き取りの期限日が明日なのだ。明後日はまた終日仕事であるし。。明日一日私が片付けに没頭してしまって、翌日また仕事では、チビの不安定度は急上昇する事まちがいないな と確信して、よし、と決断する。 「じゃあさ、ママだけアパートに帰っていい?そのかわり きょうちゃんが寝てる間に一生懸命片付けるよ。 きょうちゃんが変な感じしないように 頑張って変えてくからさ、それでいい?」 またしばらく考えた後、真剣な顔で「うん」とうなづいた。 私の徹夜がそれで決まった。 じゃあおやすみー と一人、実家をあとにした。 考えてみれば、離れて眠るのは、彼が物心ついて初めてのこと。 暗いアパートの部屋に電気をつけて シミジミ考えた。 やっぱり、彼にとっては 大きな出来事だったんだなー・・。引越しの話は とても楽しみに盛り上がっていたんだけど、そして準備のときも楽しそうだったんだけど。住まいを移す、という意味が あまり理解できてなかったんだなー・・。 |