Simple Life 2004.3/2〜3/16
3月2日 「 遠足の準備 」  
 
今日は幼稚園の小遠足(保護者不参加で子供たちのみ)だった。
昨日は千葉県広域にわたって 朝からヒョウが降ったりして終日吹雪だったけれど
今朝は何とか 降り止んで 予定通りの出発となった。

しかし・・・。と子供を送り出してから つくづく思ってしまった。
ゆうべ、遠足に持って行くものを準備していたのだが
「えーと、レジャーシート レジャーシート・・と 」 はいっと出すと
「・・・ それじゃないのを持っていくよ」
はあ?・・・だって君、それはお気に入りの自慢の一品、なはずだったアバレンジャーシート。
確かにテレビ放映は 最近終わってしまっているけどさー・・・。
「もうデカレンジャーだから」
えええええ。。(・0・;) ショック・・・
私の頭の中に 過去半年にさんざん集めたアバレンジャーグッズの数々がパラパラ絵本の様に浮かんできた・・・。
が、気を取り直して、えーとお絞り持ってくのか、お絞り入れは去年のこの遠足の時に買ったねー
おーあったあったっと取り出してみると やな予感。
それは色は好みの黄色だったけど 絵がキティちゃんだった。。。
これ・・・ と渡すと 一目見るなり 
「絶対やだ (きっぱり)」 はあ・・・・・やっぱり。。(ーー;
結局小さなタッパーにポケモンのミニタオルを入れることで協議成立。
さて水筒・・水筒・・・ あ・・・(−0−; これも去年一押しの自慢の一品 仮面ライダー555だった。。
しかし、さんざん悩んだ末、水筒は555でいいことになった。とりあえず ほっ。
おそらく555の後 新しく始まった仮面ライダーブレイドが あんまりかっこよくないかららしい。
  
ふーっとそろえ終わってから
「明日のお弁当は何がいいかなー」の話題にした。
私の頭の中には、ころころお結びとか、天結びとか、そういう可愛らしい幼稚園児の遠足弁当が浮かんでいた。
あとはやっぱり玉子焼きでしょ、それから緑のものでしょ、それから・・・
が、彼はうーん・・と考えた後
「チャーハン。それだけでいい。 (きっぱり)」
ええええーーーっ!それだけ?えっとえっとチャーハンだと食べにくいじゃん?お外で食べるんだからさー?
しかし、チャーハンがいいのだと言う。
ちゃっちゃっと食べられるから、だそうな。はあ、確かにね。それは言えてるかもね。。。
まあ、もともと毎日のお弁当も 下手にちょっと凝ってるのとか可愛いのとか、頑張ってしまうとクレームがつく。
「女の子みたいな」弁当は 恥ずかしいからいやなんだそうな。
って あんた まだ5歳ぢゃんと 心の中でつぶやきつつ、過ごしているが。
  
そういえば、その吹雪だった昨日の朝、私は早朝出勤だったので母に園バスまで送りを頼んでいたのだが
ばーちゃんがどんなに長靴をはかせようとしても ぜったい普通の靴で行く ときかなかったそうだ。
理由はなかなか言おうとしなかったそうなんだけど、ぴんときた母が
「もしかして、この絵がいやなんじゃないの?」 と聞いてみたらビンゴだったらしい。
青いその長靴にはミッキーマウスの絵がついている。もちろん本人希望で買ったものなんだけど。。

いつもいつも思うのだけど、子供って大人と違うスピードで時間を過ごしてる気がする。
こちらにとってはつい最近のことでも 子供にとってはとっくの昔のことだったりするみたい。
「あのこは親離れ早いわよー。今のうちよー ベタベタできるのも。」
と、母に忠告され、そーかも〜 と危機感(?)を覚えてしまった。
重たくて ときには辛い19kgの抱っこ抱っこも 今だけかーと思うと ひと抱きひと抱きが貴重に感じられて
マッチョになるのも省みず  シミジミ重さを味わってしまう馬鹿おやであった・・・。

  
  3月12日 「 やちぼこ 」  
 
今朝はこの地域に恵みの雨が降った・・・。
と、言われても他地域の方は 何のこっちゃと思われるだろう。
例年この春の声が聞こえ始める 本来なら初々しい爽やかな季節・・・
しかし、ここ八街はそう爽やかにはいかないのである。
春一番とともに訪れる あの風。
赤茶けたあの風。
こうなると、朝になっても雨戸を空ける家はない。
朝っぱらから ため息をつきながら電気を灯して うなる風の音を聴く以外に無い。
それでも、サッシをきっちりしめて雨戸もキッチリ閉めても 家の中のもの全てが赤土にまみれる。
きっちりとウィンドーを閉めているはずの車の中も同じである。
ダッシュボードにうっすらと積もる茶色い土。。。
とにかく空気中のもの 全てが赤茶色に染まる。
透明度ゼロの世界。
10M先の家も かろうじて薄ぼ−んやりと屋根の輪郭が見えるのみ。
車は車幅灯なんかじゃ、危なくて走れないので、日中なのにヘッドランプをつけて走る。
途中、風で動けなくなっている歩行者や自転車の人が あちこちに点在するので、最徐行要注意。
道の脇には モクモクと土溜まりが出来ていく。
くねった道を走っていると 要所要所で 道路を真横に走る土嵐カーテンにさえぎられる。
えー?(ーー; マジでこれ くぐんなきゃだめですかー?と独り言をつぶやくと
やはり通りたくなくて止まってるらしい対向車のランプがうっすら見える。
あーあちらも、おんなじことつぶやいてるのかなーなんて、妙に仲間意識がわいたりする。

梅雨の雨は憂鬱だけど 赤風の時期の今朝みたいな雨は、ほんとうに潤いの恵みの雨。
あちこちの家から 掃除機の音が聞こえる。
掃除機・・というよりは、家の中をホースでジャーっと洗い流したい気分ではあるけれど。。。

さて、今年初めて知ったのだけど、この八街名物あか風に
 「 や ち ぼ こ 」って 通称があったそうな。
地元の人の中の 極ごく一部で使われているみたい。
この名を聞いたら、言葉の響きがおもしろくて 笑ってしまった。
なあんか ぼこぼこしちゃってて可愛いかも。
地上から吹き荒れる土嵐も 「 や ち ぼ こ 」ちゃん♪ と 呼んでみたらば 
なんとなく、うっとおしさが、軽くなった気がする。。。
  ( 気のせい?^^? )
3月13.14日 「 那須へ行ってきました 」 〜 前日まで編 〜
 
大抵の場合、 私の行動は瞬間的発想で行われることが多くて
もちろん常々ぼんやりと “それ”について考えてはいるのだけど、 思考がまとまるのと行動を起すのがほぼ同時だったりする。
だから、休みの日の行き先も その朝の気分でいきなり100kmを越える遠出になることも多い。 
そんな私がめずらしく3日も(?)前に 休日の予定を細かくたてた。
それが息子と2人の初のお泊り旅行である。
 
初めは 先日行った鴨川シーワールドのホテルに泊まりたいと言われていたんだけど (よっぽど気に入ったらしい)
3月も4月も満杯のパイくらいに満室状態だった・・・。
ひゃー 千葉っ子だもんで、あんまり深く考えて無かったけれど、そういえば鴨川シーワールドって有名人気観光箇所だった。
この春の季節はお花摘みやらイチゴ狩りと組み合わせて沢山の人が訪れるんだった。。。
うーん。どうしよっかなー。。。としばらく悩んだ。
でも ようやく日程がとれたのに せっかく1泊できるのに これを逃したらイツになるかわかんないのに・・・
なんとしてもどこかに泊まりたくなった。
5歳の息子には昨年末くらいから、お泊り旅行をしてみたいなーとは言われていたのだけど、
なかなか上手く日程が取れなくて そのうちねー で延ばし延ばしにしてきてたし。。
そこで先日たまたま見ていたテレビ番組で 使われていた トクートラベル というサイトを思い出した。
109円で泊まれる宿、というのが売りの旅の予約サービスである。
登録しているホテルで空き部屋が出た時に 直前予約で なあんとたった109円で宿を提供してくれるというシステム。
(ただ今回は 数が当然ながら限られていて競争率も高いその109円トクー市は 無理だったんだけど^^;)
それでも トクー経由で予約すると 通常よりもかなり安く宿泊できることがわかってから
再び気持ちが燃え上がってきた。
はて。でもどこにいくかなー。
それはそうである。まずはいくらなんでもチビ連れなんだから 行き先くらいは決めないと。(決めてくれー^^;)
気分的になんとなく北上したかったので いわき湯元か、那須か、そんなとこかなーと大まかに考える。
そこへ幼稚園からもらってきた入場割引券がぴらっと出てきた。
「 りんどう湖ファミリー牧場 」 おー、これ、これでいいじゃん。決定。那須にしよう。(結局単に安易なだけの私だった)
りんどう湖を拠点にして便利な宿を検索する。。とあるあるいっぱいある。
実際に泊まった人たちの率直な感想も沢山載っていて、非常にわかりやすい。
沢山目移りしながら、結局最初にいいかなーと思ったペンションを予約した。
値段も安くて、オーナーの紹介文も好感がもてて 宿泊者からの花丸感想が多かったので、きっと大丈夫だろう。。。
念のため前日にペンションに予約確認の電話をしてみたら (何年経っても添乗員癖が・・・抜けない(笑)
とっても温かい感じが伝わる声の 奥さんが出てほっとする。
買ってきたばかりの栃木県道路マップを広げながら、ペンションの場所を細かく聞いて、さらに安心。
実は、前日ギリギリまで車で行くか電車で行くかと迷っていた。
那須まではかなりあるから 一人ドライバーだときつい・・・
でも結局現地で車が必要になるんだよな・・・
でも電車なら ゆっくり息子とべたべたしながら行けるんだよな・・・
そんな思いがくるくるくるくるずっと回っていたのだけど
「 こちらの雪はもう全部解けましたわよー ^▽^」と元気はつらつな奥さんの声を聞いていたら
なんだか、やっぱり自分のシャリオでその道を走ってみたくなってきて、結局車で行っちゃう事に決めてしまった。
 
前夜、1泊分の荷造りをした。
こんなこと、ずいぶん久しぶりだなー。。。と 内心シミジミ思ったりしてる私の横で
糸の切れた風船みたいに 浮き立って、落ち着かない息子がお手伝い(のつもり)しては またふわふわ落ち着かないでいた。
しょうがないなーと 手を止めて 先に土曜のグランセイザーと日曜のデカレンジャー&仮面ライダーとビデオ予約してやると
納得したのか安心したのか 腹が据わったような顔をして さっさと寝る準備を始めた。
そんな様子に可笑しくなりながらも、でも自分もやっぱりどこか興奮してるのがわかった。
何度も荷物のチェック、チケットの確認、道の確認、なんかをしてると
これって遠足前日の小学生みたいだよなーと ふと思い、今度こそ可笑しくなった。
さあ、明日は5時か5時半には出発するぞ!

  *** つ づ く ***
             
 3月13.14日 「 那須へ行ってきました 」 〜 本 編 〜
 
うーん・・・/(−。−)/zzz・・・ って おいおい。。 は!(・□・;! やばい!もう5時半だ!
昨夜もさんざん母に「5時に出るつもりでいれば 5時半には確実に出られるはず」と 宣言していた私。
首都高速経由で東北道にのるから、朝の首都高をすいすい抜けたいなら、やっぱりその時間にでなくちゃねって・・。
横で眠ってる息子に 「Kちゃんっやばい!もう5時半だっ」 と声をかける。
半分体が眠ったまま二人でもたつきながら、とりあえず階下に降りた。
うー、やばいよ、お弁当作ってくつもりなのにー 超フルスピードでお握り握らなくちゃだ・・・(内心泣き)
すると、台所には平然とした顔の母が たった今おにぎり弁当を包み終えてる所だった。
「あら おはよう。今起こしに行こうと思ってたところだったのよ」
・・・(T0T)すごい・・・さすがだ・・・伊達に私の母親を34年以上もやってきてない。。うーんおぬし娘の性質よく読んでる。
おかげで何とか6時過ぎには家を出発する事ができたのだった。

佐倉icから東関道へ入り 時刻を見ると6時半ちかい。うーん。これは首都高もう混んでるかな。。。
そのまま湾岸を走って浦安から首都高に入った。ここは問題なしだなー。
で、葛西から川口jctに向かって右折して・・・ と。やっぱり混み始めた。ノロノロ運転とまではいかないが速度は30km平均。
1時間前に出てれば、もう少し空いていたのかなと ちょっと思ったけど、まだ7時半だし、いっか。。。
とりあえずはここまで (あとは東北道にのるだけ)来たぞと隣の息子をみた。
何やら緊張している様子。
「さー朝ごはんのおにぎりでも食べる?」前夜、彼は朝ごはんはおにぎりを車の中で食べると主張していた。
「うん・・・ 」何だか気乗りしない様子だったが、はいっとひとつ渡し、自分もひとつとった。
「ママさー。この道(東北道)自分で運転するの、初めてなんだー。ちょっとドキドキしちゃうね。」とわざと賑やかに話かけた。
「ママ・・・」 はいはいなあに?
「今日、家に帰らないんだよね?」 そうだよ。「お泊りなんだよね?ぼく何だかこの辺が変なんだよ。」胸の辺りを指して言う。
「うん。何だかきゅーっとするんでしょう。それは緊張するっていうことなんだよー。
初めては誰でもそうなるんだよ。だからママもこの道初めてだから緊張してきたよ。」
そっかー!と納得して、皿の様に見開いた目を前方に戻して、ようやくおにぎりをぱくつき始めた。
 
「おー!着いたよ!やったよ!」
那須ICから りんどう湖ファミリー牧場への道を迷わずに着けて嬉しくなる。(簡単な道なんだけど)
車を降りて2人でうーんと伸びをした。
途中の佐野SAで休憩したとは言うものの、家を出てから約4時間車にのりっぱなしだったから
何だかおしりが四角くなった気がしてしまう。
空気がおいしいねーと 深呼吸した。ぶるるっ!でもちょっと寒いか。
早く早く早くっ!早く行こうよっ!
ひとり高速をぶっちぎってヒタ走ってきて、よろよろな母の手を容赦なく引っ張って、GATEに駆け上った。
入るとどーんと湖が広がっていて、その周囲を囲むようにして、建物がちらほらと建っている。
園内に響き渡ってるのは ・・・ヨーデル?あーなーるほど。ここは「スイス」なんだ。
これに乗ろう!さっそく最初に目に付いた遊覧船に乗り込んだ。
ゆっくりと湖を横断していくと、園の全景が見えてきて、そしてその向こうにはまだ雪化粧の残る山々が見える。
いやー何だか清々しいよい気分。ちょっとほんとにスイスに来たみたいだよーん。
  *** つ づ く ***
       
 3月13.14日 「 那須へ行ってきました 」 〜 本 編 その2 〜

りんどう湖に行ってから、かれこれ大分経ってから、これを書いていて、だから 何とも何とも・・・f(^^;
最近の出来事も書きたいことが沢山あるのに、だらんだらんと書いていたらこんなに日にちが経ってしまいました;;
遅れついでに ファミリー牧場にての写真も upしちゃいます。(どんなついでなんだーっっ)
  車をクリックしてみてくださいねー → 
  
  *** つ づ き ***
  
りんどう湖ファミリー牧場を出た後、那須街道に出る途中にあった 3D恐竜館に寄ってみた。
来る途中にでかでかした恐竜の看板を見つけていて 帰りに寄ろうねーと話していたのだ。
専用メガネを借りて 中に入ると ほっほー なかなかの迫力があった。
ブロントサウルスの長い顔が にゅにゅーんと目の前に来たり、
ティラノサウルスが獲物にかぶりついたあとに 飛び散る血が こっちにも掛かりそうで思わず避けちゃったり、
でもリアルすぎて、お子様向きではなかったようで、
必死の形相で「もう出よーよ〜〜〜」 と手を引かれて 早々に出る。ちょっと残念。
  
うーん16時半か。 もう何処に寄るという時間でもなかったので じゃ、ペンションに行こう。
なんかもじもじしてるので、コンビニにでも寄ってから ペンションに行くかー というと 「うん!」と急に元気が出た。
最近出た仮面ライダーの食玩で、地元で売り切れの品があって、それを探すのが目当てらしいとはわかっていたけど
かなりのロングドライブをしたためなのか、慣れない土地のせいなのか、
楽しそうは楽しそうなんだけど いつものようなはしゃいだノリでは 今日一日遊んでないなーと思って過ごしてたので
どんなんでも、元気のいい声は ほっとする。
1件目のコンビニに入ると、そこには それは なかった。
甘いなー と思いつつ、 また別のコンビニを探して走りなおした。
せっかく那須まで来てコンビニ巡りかい とブツブツ言いながらも 雪の無い那須街道を走るのは気持ちがよかった。
そういえば、スキーシーズンにしか来た事がなかった。
ここってこんなところだったんだなー と 木々を見ながら思った。
なにしろ 車の中に居ても 空気がとても澄んでいるのがわかる。とってもすがすがしい。
海が好きーっと ずっと思ってきたけど、うーん高原も中々よいじゃない・・・
「うーん!いいところだねー!ママは此処に家を建てて Kちゃんと2人で住もうかなー!」 
「2人で・・・?」 うん!
あまりにもノリノリな母の様子をみて、 息子は本気と思ったらしく、真面顔で 「それは困るよ・・」と言った。
なああんでさ〜? と 陽気に助手席を見ると 泣き出しそうな顔。 およよ?
「だって ぼくは一人じゃ眠れないもの。。。 寝る時誰か居てくれないと 寂しいもの・・・」 切実。
  ・・・・・ 。 
ママは 夜 遅いときは遅いので、そんな時は ばーちゃんが息子を寝かしつけてくれている。
知らない土地で、ひとりぼっちで眠るのかと、小さいながらに 想像をたくましく巡らせたらしい。
そんなー今すぐの話じゃないのにさ とか
いつまでも ちびって訳じゃあ ないのにさ とか 内心一人突っ込みをしながらも
何だかすこし あったかい 気持ちが湧いてくるのがわかった。
息子の眠る時間に帰れない夜、どうしているのかなと いつも気になっている。
でも、ばーちゃんがいれば大丈夫 なところまで 成長したんだな。。。
  
 「ここで泊まるんだねー。ふーん。いい部屋じゃん。」
ペンションの部屋に入ると、息子が言った。
ぷっ がきんちょのくせに何言っちゃってんのよ と内心思いつつ 
「そーおー? 気に入ってもらえてよかったわー」 と大人と同じ様に 返してあげた。
彼にとって 初めてのお泊り。緊張しているのだ。
だけど、何とか平静を装って がんばってるらしい。。
夕飯まであと30分。お風呂に入るには 時間がないので、部屋で待つことにする。
テレビをつけると、いつも土曜のこの時間に見ている番組をやっていた。
一瞬 あれ?遠くまで来ちゃったのに 家と同じの見られるの? と あっけにとられたような顔をしたけれど
拍子抜けしたような安心感が広がったらしく、テレビに集中し始めた。
そんな様子にこちらも ほっとする。
  
食事が終えると 一目散にお風呂に行った。
ここペンションリゾートインアゼリアでは、内湯もあるし部屋にユニットバスもあるけれど
何と言っても やっぱり貸切露天風呂がメイン。
宿の玄関にある風呂の札を「使用中」に裏返してから 外に出る。 さぶっ!
こけないようにねー と言いつつ、自分の方がこけそうになりながら 50m裏手の風呂に急ぐ。
あれかー ぼんやりと小屋らしきものが見えた。
一つの小屋が壁一つで別れていて 左が「月明かりの湯」 右が 「星明りの湯」 となっている。
月明かりがいいよー と お月さん好きの息子が言うので 左に入った。
外(しかも零下)なので 当たり前なんだけど 強烈にさむいっ。
チビの服を 剥ぎ取るようにしてぬがせて、とっとと湯船にとびこませた。
自分は一回入ると出られなくなりそうなので、ガチガチに震えながら 超スピードで髪と体を洗った。
考えてみたら、露天風呂の洗い場で体を洗ったのは初めてだ。さー・みいー っ
あれ。。普通はみんなお部屋の風呂で体洗ってから ここにくるのかも 今更気がついてみた。。。
がちがち言いながらも洗い終えて、ようやく息子と並んで湯船に浸かる。
おー 体が解けてくようだよー あったかいねー 。。。
ほっとしたのもつかのま、息子がとんでもないことを言い出した。
「ねー、あっちの風呂にいこうよ」 は?あっちとは。。。 あっち ?
えええ? せっかく ようやく湯に浸かれたっていうのに。
あっちの風呂に行くのには いっかい外に出てからじゃないと行けないんだから、
裸で行くわけにはいかないから、すぐ隣なのに、また服をきてそれでもってまた直ぐ服脱いだりしなくちゃいけないんだよ
ようやく開放された極寒を思って ぐたぐた説明する私の話を最後まで辛抱強く聞いてから
「でも、ぼくはあっちの風呂の方が良いような気がするんだよ」 とゆっくり言った。
  ・・・・・。
そう言われると、そんな気もしてきた。せっかくならどっちも入ってみたいのは ごもっとも。。
息子の答えに 一瞬 ぽかんとしてしまったけれど
確かに そのほうが楽しいかもしれない と思いなおす。
よーしっ。 気合を入れて、ダッシュで 体を拭いてやり、服を着せてやり、それから自分の体。。さぶい。。。
がががーっと荷物をまとめて、木戸を開ける。隣を見るとサンダルがない。よし、まだ誰も来てない。
行くよー!もう一度、さっきと同じ様に息子の服をはぎとって、今度は自分もまっしぐらに湯船にとびこんだ。
つくりは、隣と全く一緒である。
でも、こちらは庭側に位置していて、その庭の向こうは林が広がっているので、開放感が違った。
そして確かに 降り注ぐような「星明りの湯」 だった。
「Kちゃん。。やっぱりこっちに来て よかったねー」
「ほらねー だから 言ったんだよ」
うーん。。。 たまには子供の発想に つきあってみるのもいいのかも。。
星明りが映って つぎつぎと光が溶けこんでいくような湯面を かるくなぜながら まったりと 思った。
 
  * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

長くなってしまった 那須旅行記。
この辺で終わろうか と思う。
(ちなみに翌朝は、ペンションのオーナーに紹介してもらって、那珂川水遊園というところまで行ってきた。)
もっと話は沢山あるんだけど 何しろ日が経ちすぎました。。。^^;;
往復560KMもの長いドライブで 当然ながら単独ドライバー。
途中で、息子が気持ち悪くなって 停車することもあったし 大変と言えば大変だったかもしれない。
でも何だか 今回の旅は 行ったその時よりも
帰ってきてから 日を追うごとに 楽しかったー と感じられてくる。
あそこのあれが楽しかったよねー  あのおじさん親切だったねーと 後から親子で楽しく振り返れる そんな旅だった。
3月15日 「 合氣道 」 

名前を呼ばれて 脳天からざざっと緊張が走る。
と言っても 呼ばれたのは私ではなく 息子の名前である。
本日 合氣道の少年部昇級審査の日なのだ。
審査は下位の級から行うので、 同時期に入会した子供たちが次々に名を呼ばれて
師範の前に 並んで正座していく。
その中で 一番ちいさい ちょこんとした後姿を 眺めていると 息ができないくらい緊張してくる。
私も少年部の時間の稽古に参加してはいるが 当たり前だけど やっぱり大人なので
大人の昇級審査の日に審査を受けるから  今夜は一人 後ろに控えて 審査の行方を見守る役目。。。
あーーー 自分がやるより 緊張だ。。。

昨年の11月から 息子と2人で始めた合氣道。
私は大分以前から やりたいなーやりたいなーとは考えていた。
護身術として、というよりは、体の力を抜く 脱力の仕方や呼吸法を鍛錬して身につけたいと思っていた。
けれど、仕事以外で 自分の為にということで家を空けるのは気が引けて 中々ふんぎりがつかなかった。。。
そんな折、息子が幼稚園の同じクラスの とある子に 叩かれたりすることが多い日々が続いた。
特に理由があるわけではなく、むしゃくしゃした時などにそばに居る子や物にあたってしまう子のようで
息子だけでなく、 他の同級生も沢山やられちゃってるらしいのだけど
他の子よりも かなーりゆっくりしたペースの息子は 頻繁にその子の とばっちり (というのかな) 受けて帰ってきた。
そのたびに事情を聞くし先生からも聞くのだが 何かを取り合って といった様な流れの上でのやられ方ではなくて
大抵、たまたまそこに居た、とか、あるいは隣の女の子をかばって、とか そんな感じらしい。
じいちゃんに 「やられたらやりかえしてやれーっ!」と 励まされ?て困った様子の息子に 話を聞いてみると
「でもね、ぼくはやりかえしたりは したくないの」 と ぽつねん と言う。
そうかあ・・・ 。 
たぶん私なら 憤然とやり返してるんだろうけど、(はい 実際わたしはそういう子でした ^^;)
この子はこういう性格なんだよね・・・。
やり返したら怖いから とかそういう理由ではなさそうで こいつなりの美学なんだろー。。 
ならば・・・ 。
やられないようになればよい。かわしかた、よけ方を身につければよい。
護身術だ。そうだ 今こそ、この子こそ、合氣道だ。。。

丁度、タイミングよく 合氣道をやっている方と知り合う機会があって 話は一気に進み 八街市内で稽古している会に
入会できることになった。他の子は小学生以上なので
4歳と言う息子の小ささを見て 「大丈夫かなー」と 先生は心配されたが
私も一緒に少年部で入会させていただきますから と お願いして 親子そろっての入会になった。
あんまり意味も訳もわかってない息子だったので (今もあんまり何で行くのかわかってないでいるけど^^;)
稽古に入ったら 怖がったりして 嫌がるかなー とちょっと心配したが、
合氣道は闘うぜ!勝つぜ!倒すぜ!と言ったような 他の格闘技みたいな わかりやすい激しさはなく、
ある意味とてもとても静かな武道 (始めてから知った)だったので 意外に すんなりと稽古に通うようになった。
少年部に参加してる私の方は、でかい大人(しかも普通の大人よりでかいし) なのに ずぶの素人なものだから
先輩に当たる子供たちから やりにくいー 組みたくなーい という顔をあからさまにされていてチョット可哀想だったけど(笑
そのうち 居ても当たり前になってくると だいぶ親切に教えてくれるようになった♪
でも、私としては さっさと自分がある程度うまくなり、
絶対 まわりから遅れをとるはずの息子の稽古を 私がサポートしていく というつもりだった。
のに、結局自分でいっぱいいっぱいで それどころではなかった。
そう言えば でんぐり返しとか苦手だったんだよなー と今更思い出しては 前受身でどっだーんと腰を打ったり
連続で後ろ受身をしていて 目が回って受身失敗して 後頭部をずっしーんと打ち付けたり (一人で騒がしい大人)
と、ほんとに ぜいぜいはあはあと いっぱいいっぱいなものだから
稽古が終わって ようやく息子と顔を合わせるような状態。
こ・こんなはずでは・・・ (TT) うーん 合氣道 奥ふかし・・・  私の体は硬し・・・
でも 同時に始めた事で 息子には 私に対してライバル心も湧くらしく 帰りの車の中では いつも
「ママ また腰うったのー? ぼくは今日ちゃんとできたよ」 と鼻高々。
ママが出来ないでいるものが 自分は出来るようになっていく事が 嬉しくてたまらないらしい。
その様子をみると 当初の予定が狂って 私はかっこわるくなってるけど、
でも何だかそれでもいいかー てゆーか そのほうがいっかー ^▽^ と思って 週一日、せっせと通っている。

「ふなこぎっ。はじめっ!」
師範の指示に、息子を含む白帯の子たちが 掛け声をあげて「ふなこぎ」をする。
 えいほー!えいほー!
一人幼児の息子の声は 小中学生よりも1オクターブ高くて とても目立って (親の耳には)とても可愛く響く。
「しっこう!」
膝で歩く 合氣道の基本動作なのだけど コンパスの長さの違いで、他の子より大幅に遅れる息子。
もう、はらはら はらはら。でも淡々と 頑張ってる息子。
師範は 息子が帰り着くまで あせらせることなく、途中で止めさせることなく 待ってくださった。よかった。。。
続いては転換。。方向転換する基本動作なのだけど
「左!右!」との掛け声に 息子が まちがえる。
どちらが左で右なのかは、もうわかってるのだけど、でも急ぐと まだわからなくなってしまう。
右。。に間違えて途中から慌てて左に変え、左、あー違ったからまた修正して。。。
後ろで見てると、ひょこひょこ と息子が修正しながらも必死で他の子についていこうとしているのがわかる。
私の手は もうすでに じっとりした汗で濡れている。。
つづいて受身。。受身か。。。大丈夫かな。。。
まだ5歳という年齢では 筋肉が発達しきってないので、腹筋背筋が弱くて 起き上がるのに時間がかかる。。。
うん? でも、 思ったよりみんなについていっている。
あらー・・・  いつのまにあんなに上手になってたんだろう。。。
いつも自分の稽古に必死で 見てなかったから こんなに息子が「合氣道してる」とは思いもしなかった・・・。
何だか 熱いものがこみあげてきて 目がかすんだ。
  
審査を終えて 準10級という級を頂いた息子。
何かをやり終えたぞ という誇らしげな充実した表情を見て取れると またまた熱いものがこみあげる。
そこいらじゅうの人に ありがとうございました ありがとうございましたと言って回ってしまいそうな私だった。
本人は 実は 級という意味もわかってなくて
終わってから 「ところでママ いったい「しんさ」ってなにー?」 と聞く様な 幼さの彼なのだけど・・・
そんな 我が子の無邪気さに ママになってよかったなー と つくづく思ってしまうのだった。
  
  3月16日 「 こんこんさま? 」 

「ありえない・・・」 
何度もつぶやきながら それでも どうにもならずにただハンドルを握っていた。
江東区→市川市 間 の道で、どうやら完璧に迷ってしまっているらしいのである。
さっき、次の患者さんに電話して あと30分くらいで着くと思います と伝えてから既に20分は経つのに
どうにもこうにも江戸川を渡れないでいるのである。。。
自慢にはならないけれど、社会人になってからの私はこの近隣地域には かなり詳しい方なのだ。
船橋市民だったし 市川市民だったし 浦安市民だったこともある。
江戸川区民だったこともあるし、勤務地もこの沿線ばかりだったし、
おまけに営業をやっていたから、くまなく歩いたり 車を走らせたりしているという
自分にとって お庭感覚くらいに土地勘がある地域なのだ。。
な・はずだったのだ・・・・。
だからこそ、さっきハンドルを握りながら 「あと30分くらい〜」と 車の時間を測れた・・・。
  
なのに、葛西橋通りが混んでるなー と思って 違う橋から回ろうと曲がったあたりからおかしくなった。
渡ろうと思った橋への道よりも 1本手前の道を曲がってしまったらしく
それならそれで、別から まわればいいや と余裕をかましていたのも つかのま、
どうにもこうにも江戸川を渡れなくなってしまったのである。
こんなところで、なんで私が・・・
夜ではあった。確かに真っ暗だった。でも、そんな・・・。
焦ってるのに、入り込んでしまう道が次々と流れの悪い道で、おまけに大型に前を走られて前方が良く見えず確認が遅れる。
どうやら これって・・・・・ 篠崎街道なんて、もしかして走っちゃってる・・・?
篠崎街道・・・ ??? なんで私 そんなとこ走ってるんだ ・・・ ???
と 驚きながらも、どうしたわけか、今日は頭の中で地図が描けない。
どうしても 江東区エリアと 市川エリアの間のどこに篠崎街道が位置していたかを思い出せない。
時間は過ぎていき、焦って頭の中が爆発しそうになるくらい冴えてきそうなものだが
どうしたわけか どんどん思考が朦朧としてきた。。。 
  
このまま 無理かー? もしかして私たどり着けないのかー;;? と思っていたら、ようやく何とか市川市に入ることができた。
江戸川沿いをひたすら 走って走って どこよりも大回りなコースをたどり それでも何とか橋を渡ったらしい。
ほっとしてどっと疲れがでた。
時計を見ると 電話してから40分経過。。
でもここから そのお宅までは2分程度のはず。とにかく急ごう・・・。
ところが・・・
今度はどうしても、そのお宅にたどり着けないのである。。。 初めての家ではない。数回すでにお邪魔してるはずなのに。。。
ここまで来て 今度こそ 完璧に方向を失ったらしい事を はっきりと自覚した。
なぜ・・・???;;;;
すっかりうろたえて とりあえず再度電話して どうやら迷い込んでしまった旨を連絡する。
そういうこともありますよー^▽^ ゆっくりどうぞーと 笑って応対してくださったのが 救いだったけれど
私ときたら まだまだ道が頭の中に見えてこなくて ということは全然着く見通しがなくて すっかり途方にくれていた。。
なにしろ どちら側が海側で どちら側がバイパス側か さえもわからなくなっていた。
だって、さっきも走ったところを これで もう4回も走っている。 ありえない・・・
重ねて言えば 過去に何回と無く数え切れないくらいに 走っている土地なのである。
自転車でだって 歩きだって 来ているところなのに・・・・・;;;;;
もしかして 私はこのまま どこにもたどり着けないんではないか・・・ と本気で思ってぞっとした。
2分で着くはずの地点から たっぷり30分迷い込んで走りまくってから 再度電話した。
「あの・・・・・ 今 99円shopが見えてるんですけど・・・」 もう滝の汗状態。
あー そこならわかりやすいですー ^^ と言ってもらい、その後20秒とかからずに 到着した。
着いてみれば さっきから何べんも通っていた道だった。。。
すみません すみません〜〜〜〜〜っっつ!! と何度も謝りながら 泣き出したいくらいにホッとした。
最初に電話してから何と1時間半も経過していた。。。
通常の 3倍もの時間。。。
昨年、千葉の房総の高原で 迷い込んで遭難しかけた 旅行ツアー団体を思い出した。
千葉っ子の私はニュースを見て あーんなところで遭難する方が至難の技だよーあっはっはーと笑い飛ばしたが
その時の自分を思い出して 超ーーー反省。。。 もう二度と笑ったりしません。。ごめんなさい。。。
迷っちゃう時って ほんっとう〜〜〜に、あるんだ・・・・・(;;)
  
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後日、この話を 他の患者さん宅で 話題にしたところ
 「それは こんこんさまよ〜 」 と 真剣に言われた。
こんこんさま・・・ ? おきつねさん? うーん・・・ そう言われてみれば あの時ってそんな感じだったかも・・・。
頭の中が麻痺しちゃったような あの時の感覚。あれは普通じゃなかった・・・。
翌週の同じ曜日の日に、そこへ行くたびに毎回お参りするお稲荷さんを 拝んだ後
ふと、 そう言えば 先週迷ったあの日も ここでこうして拝んでいったんだっけ・・・ と思い出した。。
  “ こーんっ!” 
おきつねさんの 笑ったような叫び声が 聞こえたような気がした。。。
つづき≫≫≫

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