
指鍼とは、道具も力も用いずに施術家の指を経絡に対して垂直にあてていく施術法です。ストンストンという軽快なリズムで 押さずに引く感じです。背中から始まり、腰、臀部、両脚、足裏、腹部、両腕、頭部、頸部、指鍼施術家は両手の五本の指と手のひらを使い分けて、経絡上の滞りを見つけては流してゆき、全身のバランスを整えていきます。
古来からある鍼治療では、皮膚から針を刺し刺激を与える事で体の変調を整えていきますが、指鍼では、深層部に圧のみを届けるので皮膚表面を傷つけることなく、経絡の流れを円滑に整えていくことが可能です。
指鍼施術家の手指は 患者さんの体に触れることで身体内部を観るセンサーの様な役割を果たしています。圧は指鍼家の丹田(下腹部)にこめて、患者さんの身体に触れた手指を通じて届けています。
こうして指鍼を通して全身を整えていきますと、本来 備わっている自己治癒力が活性化されていきます。体内のめぐりが均一になり、体の芯が温かくなっていくことが感じられるでしょう。続ければ続ける程、ご自身の中から湧いてくる力で本来の健康を取り戻していける事を実感できるはずです。